浮瀬跡石碑
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天王寺区伶人町。現在の星光学院中学高校のあたりに
「浮瀬(うかむせ)」て言う大坂で1、2を競う有名な料亭があってん。
浮瀬は二階建ての建物で、上町台地の西の崖の上に建ってたから、
ここから見渡したら船の往来や淡路島を眺めることが出来てんて。
もともと浮瀬ていう店の名前の由来は名物の杯「浮瀬」にちなんだものやねん。
「浮瀬」って杯は大鮑の貝殻の穴をふさいで作った杯で、7合半も入るほどの大杯やってん。
その大杯の酒を飲み干した人は、大酒呑みの名簿って言われる「暢酣帳」に名前が記されて、
引き出物をもらうことが出来たらしいねん。
さらに、「七人猩々」という杯もあって、これは6省5合も入る超巨大杯。さすがにこれを飲み干す人はほとんどおらんかったんやて。
江戸時代、大坂に来た人は浮瀬に行って、名物の杯に酒を注いで
「暢酣帳」に挑戦して楽しんでたらしいわ。今も昔も変わらんなぁ。
ちなみに、浮瀬には芭蕉や蕪村も来て、句を残してんねん。

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